この記事で解決できるお悩み
動物系専門学校を卒業したあとペットショップで3年働いてました。
今では10匹以上の爬虫類に囲まれながら過ごしてます。
爬虫類を飼おうと思って悩むことの一つが『どのライトを選べばいいのか?』だと思います。
確かに爬虫類飼育に使えるライトって種類が多くて悩むんですよね。
多いですよね。こんなに種類があるとどれを選べばいいか迷うという人も多いはず。
だからといってそれぞれ特徴や役割が違うので適当に選んではいけません。
もし、適当に選んでしまうと
「思ってたケージと違う……」
「使いにくいから買い直したい……」
こんな風に時間とお金を浪費するだけです。
そこで、この記事では爬虫類飼育で使われる3つのライトについて紹介します。
爬虫類用ライトの種類
爬虫類用ライトには以下の3種類があります。
なぜこれだけ種類があるかというとそれぞれ役割が分かれているから。
それぞれ特徴やメリット・デメリットが違うのでしっかりと理解しておきましょう。
バスキングライト編
まずはバスキングライトから。
バスキングライトは『日光浴のため』に必須です
なぜ日光浴するためにバスキングライトが必要かというと以下2つの理由があります。
- 自分の体温を上昇させる
- 昼夜のメリハリを付ける
この2つの役割があるので爬虫類飼育では欠かせないライトとなっていますよ。
自分の体温を上昇させる
バスキングライトは『自分の体温を上昇させるため』に必要です。
「ん?どういうこと?」と思うかもしれませんがこれは爬虫類が『変温動物だから必要』です。
変温動物とは?
周囲の気温に応じて体温が変わる動物
➤イメージは『気温が30度=体温も30度』
爬虫類は体が温まらないと『エサを食べたり動き回ったりできない』んですよね。
そのため、バスキングスポット(日光浴できる場所)で日光浴を行い自分の体温を上げる必要があります。
そしてバスキングスポットを作るためにバスキングライトが必要となるので爬虫類飼育では必ず使ってあげましょう。
ちなみにバスキングスポットと呼ばれる場所は以下の赤丸部分です。
ここで体温を上げてから動き回ったりエサを食べたりしますよ。
昼夜のメリハリを付ける
バスキングライトには『昼夜のメリハリをつける』役割もあります。
というのも、爬虫類にも生活サイクルがあるので昼夜がハッキリしてないと体調を崩したりするんですよね。
そのため、昼夜のメリハリを再現するためにもバスキングライトを設置します。
とはいえ、これを聞くと「じゃあ、どうやって昼夜を再現するの?」と疑問が湧きますよね。
答えは『バスキングライトを点灯・消灯させる』こと
これだけでOK。 バスキングライトを点けてる間は昼。消してる間は夜ということで昼夜のメリハリを付けます。
バスキングライトはどれを選べばいいの?
バスキングライトの役割を理解したら次は 「どんなバスキングライトを選べばいいの?」 こんな疑問が湧きますよね。
簡単に言うと以下2種類から選びましょう!
バスキングライトの種類
- 『砂漠・乾燥地帯』向け
- 『熱帯・森林地帯』向け
それぞれ適した爬虫類が変わるので個別に解説しますね。
【砂漠・乾燥地帯向け】
まずは『砂漠や荒野といった平均気温が高めの地域に住む爬虫類で使う』バスキングライト。
砂漠・乾燥地帯向けのバスキングライトは
- フトアゴヒゲトカゲ
- トゲオアガマ類
- リクガメ類
- ヨロイトカゲ類等
ここらへんの砂漠・乾燥地帯に住む爬虫類でよく使うライトですね。
バスキングスポットの温度が『40度前後』と高めの温度を求められるときに使います。
【熱帯・森林地帯向け】
次に『熱帯と森林といった平均気温が低めの地域に住む爬虫類で使う』バスキングライト。
熱帯・森林地帯向けのバスキングライトは
- グリーンイグアナ
- カメレオン類
- モリドラゴン類
- ヒルヤモリ類etc…
ここらへんの熱帯雨林や森林に住む爬虫類でよく使うライトです。
熱帯雨林や森林に住む爬虫類はそこまで高温のバスキングスポットはいらないので『30~35度』ぐらいの温度を求められるときに使います。
保温ライト編
保温ライトはバスキングライトと役割が同じで『温度を上げるため』に使います。
ただ、いくつか特徴が違うところがあるので紹介しますね。
【バスキングライト】
①一点集中型
②温度勾配を作るのに向いている
③照射している部分の保温性能が抜群に高い
④その代わり照射していない部分は温まらない
【保温ライト】
①全体型
②温度勾配を作るのに向いていない
③一点集中型ではないので一部分の温度を極端に上げることはできない
④その代わりケージ全体の温度を満遍なく上げる事が可能
バスキングライトは1箇所を温め続けるので布団に近いイメージ。
反対に保温ライトはケージ全体を温めるのでエアコンみたいなものだと思ってもらっていいです。
ケージ全体に満遍なく保温が必要な
- フトアゴヒゲトカゲ
- アオジタトカゲ
- カメレオン類
- リクガメ類など
ここらへんの爬虫類飼育でよく使われますよ。
ちなみに保温ライトは『性能に大きな差がない』です。
それでいて『乾燥地帯向け、熱帯・森林地帯向け』みたいに分けられてるわけでもありません。
そのため、どれを選んでも性能は変わりません。
紫外線ライト編
その名の通り『紫外線を出すことに特化』したライトです。それ以外のことはできません。
そんな紫外線ライトですが爬虫類飼育では大きな役割が2つあります。それがこちら。
- 骨格の形成
- クル病の予防
この2つの役割はそれぞれ爬虫類を健康的に飼育するために重要なので詳しく紹介しますね。
骨格の形成
紫外線ライトは『骨や歯といった骨格の形成』に必ず必要ですよ。
なぜなら『爬虫類は紫外線を浴びないとカルシウムを吸収できない』から
カルシウムが骨や歯といった骨格を支えているというのは聞いたことがある人も多いと思います。
しかし、何もせずボーっとしていてもカルシウムを体内に吸収することはできません。
というのも、カルシウムを吸収するためには『ビタミンDという栄養素が必要』だから
このビタミンDは紫外線を浴びなければ体内で作ることができません。
そのため、紫外線ライトを使って紫外線を吸収できるようにする必要があります。
クル病の予防
紫外線ライトには『クル病の予防』という役割もあります。
クル病とは?
骨が非常に脆くなる病気
クル病が進行すると体を支えることができなくなったり簡単に骨折したり良いことはありません。
とにかく骨が弱くなるのでカルシウムをしっかり吸収できるように紫外線ライトが必要です。
紫外線ライトはどれを選べばいいの?
紫外線ライトは値段に大きな差があります。
安い紫外線ライト
➤2000円~3000円
高い紫外線ライト
➤5000円~10000円
基本的に値段の高い紫外線ライトのほうが紫外線量も多いので高価なほうが良いでしょう。
ただ、ぶっちゃけると安い紫外線ライトでも何の問題もなく飼えるので無理して高い紫外線ライトを買う必要はないかなと思います。
実際に私は2000円の紫外線ライトで5年以上トゲオアガマを飼ってますが何か問題を起こしたことはありません。
【まとめ】知識を付けて失敗しないライト選びをしよう
まとめると爬虫類飼育では使われるライトには以下の役割があります。
それぞれ役割が違うので適当に選ぶとNGです。ライトの知識をしっかりと身につけ役割に合ったライトを使うようにしましょう!
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