この記事で解決できるお悩み
動物系専門学校を卒業したあとペットショップで3年働いてました。
今では10匹以上の爬虫類に囲まれながら過ごしてます。
「フトアゴヒゲトカゲを飼いたいんだけどお何を揃えればいいのか分からん……」
「エサって何を与えればいいの?日頃のお世話は?初心者だけど飼育できる?」
今回はこんな悩みを持っている方向けに記事を書きました。
結論を先に言います。
初心者でも飼えるし必要な道具はこの記事で紹介するから問題なし!
さらに日々のお世話は10分ぐらいでOK!
フトアゴヒゲトカゲはめちゃくちゃ初心者向けのトカゲなので初心者でも問題なく飼えます。
とはいえ「そんなこと言われても本当に自分が飼育できるか不安……。」って人もいますよね。
確かに動物を飼うとなる気持ちの整理は必要ですし相応の準備をしないといけません。
そこで、この記事では元ショップ店員である私がフトアゴヒゲトカゲの飼い方や必要な飼育用品を紹介します。
この記事をそのまま真似すれば初心者の方でもフトアゴヒゲトカゲを飼育できるのでぜひ参考にしてください。
フトアゴヒゲトカゲの知識
ここではフトアゴヒゲトカゲの大きさや寿命といった基礎知識について紹介していきます。
以下の表にまとめてあるのでぜひ参考にしてくださいね。
概要 | 内容 | 備考 |
大きさ | 約30~40cm | 個体によりけり |
寿命 | 約10年~15年 | 個体によりけり |
性格 | 基本おとなしめ | 個体によりけり |
エサ | 野菜・昆虫・人工フード | 幼体:昆虫 成体:野菜・人工フード |
価格 | 約10,000円~100,000円 | サイズ・品種でピンキリ |
購入場所 | ホームセンター、専門店 総合ペットショップ、即売会 |
一押しは即売会 |
ざっと表にしてみましたがこれでフトアゴヒゲトカゲのことは大体わかると思います。
次から飼育設備を紹介しますね。
フトアゴヒゲトカゲの飼育設備
ここで紹介する設備がないとフトアゴヒゲトカゲを飼育できないのでぜひ参考にしてください。
フトアゴヒゲトカゲを飼育するには以下の6つが必要ですよ!
①飼育ケージ
まずはケージが必須。 飼育ケージがないとフトアゴヒゲトカゲの飼育は始まらないので一番最初に選びましょう。
ケージ選びのポイントは以下の2つ。
選び方のポイント
- ケージサイズは幅90cm以上
- 脱走対策が万全
この2つさえ気にしておけば飼育ケージ選びで失敗することはありませんよ。
【ケージサイズは幅90cm以上】
ケージのサイズは最低でも『幅90cm以上』にしておきましょう!
なぜなら、フトアゴヒゲトカゲは成長すると『尻尾まで含めて40cmと大きい』から
それに加えて運動量も多くケージ内を動き回るので幅90cm以上はないと厳しいかなと。
飼育スペースに余裕を持つためにも『幅90cm以上』の飼育ケージを選びましょう!
【脱走対策が万全】
次に『脱走対策が必須』です。
これはフトアゴヒゲトカゲに限らず爬虫類を飼うなら絶対に気をつけなければいけません。
鍵がついてなかったりフタが無いケージは脱走される可能性が高いので、脱走対策が万全の飼育ケージを選びましょう!
【おすすめの飼育ケージ】
この2つを考慮して選んだおすすめのケージが『グラステラリウム9045』です。
グラステラリウム9045はフトアゴヒゲトカゲを飼育するためのポイントを全てクリアしています。
- 幅90cm以上
➤幅90cm×高さ45cm×奥行45cm
- 脱走対策が万全
➤鍵付きの前面扉で脱走対策バッチリ
【グラステラリウム6045のレビュー】
満足しすぎて以下記事で『グラステラリウム6045をレビュー』しました。サイズは違いますがぜひ参考にしてください。
➤【レビュー】最強の飼育ケージ!グラステラリウム6045が当たりでした
②水入れ
フトアゴヒゲトカゲも人間と同じように『水分不足を起こすと脱水症状』になります。
そのため、ケージ内に水入れを設置していつでも水分補給ができるようにしましょう。
水入れ選びのポイントは以下の2つ。
選び方のポイント
- 移動されにくい『重さ』がある
- こぼされにくい『深さ』がある
フトアゴヒゲトカゲは力が強いので『軽くて浅い水入れだと簡単にひっくり返される』んですよね。
水がこぼれるとケージがビチャビチャになって良いことはないので動かされにくく深さのある水入れを選びましょう。
【おすすめのシェルター】
私がおすすめするシェルターはGEX ウォーターディッシュM。
ウォーターディッシュは先ほど挙げた2つの条件をクリアしてるのでひっくり返されることはありません。
サイズも複数用意されているのでフトアゴヒゲトカゲのサイズに応じて準備しましょう。
③バスキングライト
フトアゴヒゲトカゲがバスキングできるようにバスキングライトを設置しましょう。
バスキングとは?
日光浴、日向ぼっこ
フトアゴヒゲトカゲは昼間に日光浴をして体を温めてから活動を始めます。
体温が上がらないと脱皮に影響が出たり食欲不振になるのでバスキングライトは必須ですよ!
効率よくバスキングできるようにバスキングライトの下には『レンガ、石など熱吸収の良いものを設置』するのがおすすめです!
【バスキングライトの設置場所】
バスキングライトの設置場所は『ケージの端』がおすすめです。
赤丸部分がバスキングライト
なぜケージの端に設置するかというと『温度勾配を作れる』から。
温度勾配とは?
片方は温度が高く、もう片方は温度が低い状況
イメージは『右半分は20度』『左半分は30度』という感じ
温度勾配を作ることでフトアゴヒゲトカゲが好きなときに、好きな温度帯で過ごすことが可能となりますよ。
【おすすめのバスキングライト】
私がおすすめするバスキングライトはGEXの『サングロータイトビーム 100w』です。
サングロータイトビームはフトアゴヒゲトカゲが快適にバスキングするために必要な温度帯まで一気に気温を上げてくれます。
私も使っていますがフトアゴヒゲトカゲが気持ちよくバスキングしてくれてて買ってよかったなと思いましたね。
④紫外線ライト
続いて、バスキングライトと合わせて紫外線ライトも使いましょう。
なぜ必要かというと、フトアゴヒゲトカゲは紫外線を浴びないと以下の2つを行えないから。
紫外線ライトの役割
- 骨や歯の形成
- 病気の予防
フトアゴヒゲトカゲは紫外線を浴びないと体内でビタミンD3という栄養素を作れません。
この『ビタミンD3は不足するとクル病のような骨の病気に罹りやすくなる』んですよね。
クル病になるとまともに歩けなくなったりエサ食いに支障が出たりと良いことはありません。
【おすすめの紫外線ライト】
私がおすすめする紫外線ライトは『レプタイルUVB150 26W』です。
これは乾燥地帯に住む爬虫類向けに作られているので紫外線量が多くフトアゴヒゲトカゲにピッタリの紫外線ライトです。
実際に私も5年以上使っていますが何の問題もなくフトアゴヒゲトカゲを飼えてますよ!
⑤床材
フトアゴヒゲトカゲを飼育するときは床材を敷いてあげましょう。
なぜ床材を敷くかというと『ケージの床がツルツルと滑って骨格の成長に支障がでる』から
ツルツルと滑るケージで飼い続けると骨格がまっすぐと成長せず変な方向に曲がったりと悪影響が出ることがあるんですよね。
健康的にフトアゴヒゲトカゲを飼育するためにも床材を敷いてあげてください。
ちなみに床材を選ぶときは『砂系』がおすすめですよ! フトアゴヒゲトカゲは乾燥した地域に住んでいるのでそれに近い床材を使ってください。
【おすすめの床材】
私が個人的に好きな床材は『デザートブレンドクラシック』ですね。
なぜ好きかというと『見栄えが良い』から
クルミ殻の粒が砂っぽくてケージに敷くと砂漠感が出るんですよね。
適当にレイアウトしたんですが砂漠っぽい雰囲気が出てますよね。
さらに『フンや尿が砂にまとわりやすいので掃除が楽』なのもポイント。
私もかれこれ5年ぐらい使ってますが床材選びで迷ったらデザートブレンドクラシックにしておけば間違いなしですね。
また床材は使い続けると汚れるので『2~3ヶ月を目途に交換』しましょう。
【デザートブレンドクラシックにレビュー】
以下記事で『デザートブレンドクラシックをレビュー』してます。
使用感やメリット・デメリットを紹介してるので参考にしてください。
➤【デザートブレンドクラシックをレビュー】乾燥系爬虫類の床材はこれがおすすめ
⑥シェルター
フトアゴヒゲトカゲが休憩できる場所としてシェルターを設置してあげましょう。
なぜ必要かというと『シェルターがないと人の目に晒されてストレスを受ける』から
ストレスは体調不良の原因になるので忘れずに購入しておきましょう。
【おすすめのシェルター】
私がおすすめするシェルターは『 スドー ロックシェルター L2』。
なぜこれを使っているのかというと『見た目が洞窟みたいでカッコいい』からですね。
砂漠系のレイアウトにめちゃくちゃ似合うのでフトアゴヒゲトカゲを飼うならこれ一択と個人的には思っています。
フトアゴヒゲトカゲの飼育方法
ここからはフトアゴヒゲトカゲの具体的なお世話について紹介します。
以下の4つについて紹介するのでフトアゴヒゲトカゲの飼育を考えている方は参考にどうぞ。
エサの与え方と頻度
昆虫と野菜でそれぞれ与え方と頻度が変わるので個別に紹介しますね。
【昆虫】
まずは昆虫から解説します。与え方と頻度は以下の通り。
- 与え方
➤ピンセットから直接与える
➤撒き餌をする - 頻度
➤幼体:毎日食べるだけ与える
➤成体:2〜3日に1回、肥満にならない程度に与える
昆虫を与えるときは『ピンセットで与えるのがおすすめ』ですね。
撒き餌だと実際に食べているかどうかをすぐに判断できませんし隙間に入られると面倒です。
その点、ピンセットならエサをちゃんと食べているかどうかすぐ判断できますよ。
ただ、個体によってはピンセットから直接食べてくれない個体もいるのでそういう個体は撒き餌で対応しましょう。
【野菜】
続いて、野菜を解説します。与え方と頻度は以下の通り。
- 与え方
➤エサ皿に乗せて与える - 頻度
➤成体:2〜3日に1回、肥満にならない程度に与える
フトアゴヒゲトカゲの幼体はそもそも野菜を食べてくれないことが多いので『野菜は成体専用のエサ』と言って良いですね。
与えるときはエサ皿に小松菜、チンゲン菜、ベビーリーフ等の野菜とフトアゴフードを混ぜるとバランスよく与えれますよ。
参考として私が与えているメニューがこちら。
- 小松菜
- チンゲン菜
- ベビーリーフ
- フトアゴフード
基本はこの4種類を与えてますね。
たまに水菜や春菊といった野菜でバリエーションを増やしてます。
『フトアゴヒゲトカゲのエサ』について詳しく知りたい方は以下記事を参考にどうぞ。
➤フトアゴヒゲトカゲのエサって昆虫以外に何がある?他に3種類あります
普段のお世話
ここからは普段のお世話についてお話します。
普段のお世話として行うことは以下の3つ。
普段のお世話
- 掃除
- エサやり
- 生体の観察
この3つは必ず行ってください。
エサやりは先ほど解説したので掃除と生体の観察についてお話します。
掃除
掃除でやることは以下の2つです。
- 砂の交換
➤2ヶ月〜3ヶ月に1回ぐらい - エサ・フンの回収
➤1日に1回
掃除をサボるとフトアゴヒゲトカゲが体調を崩してしまうのでこまめに掃除してくださいね!
生体の観察
生体の観察とは『怪我や病気になっていないかを見極めるため』に行います。
フトアゴヒゲトカゲは喋ることができません。そのため、人間と直接コミュニケーションを取る手段がないですよね。
コミュニケーションが取れないとなると以下の状況になったときに私たちは気付けません。
- 怪我をしていた
- 病気になっていた
人間だったら声でコミュニケーションが取れるのですぐに対処ができますよね。
しかし、フトアゴヒゲトカゲは声でコミュニケーションが取れないので私たちが気づくしかありません。
病気や怪我にいち早く気づくために日頃の観察が重要になるというわけです。
飼育の注意点
フトアゴヒゲトカゲを飼育するなら以下の3つは注意しましょう。
この3つがあるのでそれぞれ解説していきますね。
多頭飼育は避ける
繁殖目的以外での多頭飼育は『基本的にデメリットしかないので避けた方が良い』です。
なぜなら『多頭飼育を続けると力関係が生まれて弱いほうがストレスを受ける』から
ストレスを受け続けると食欲不振になったり動きが鈍くなったりと体調を崩していきます。
もし多頭飼育をするなら十分な広さを持ったケージを用意し、何かトラブルが起きた時に避難出来るように準備してから行ってください。
低温火傷に注意
フトアゴヒゲトカゲを飼育するなら『低温火傷に注意』してください。
低温火傷とは?
低温(例えば30度ぐらい)の熱源に長時間触れることで起こる火傷のような症状
低温火傷は『バスキングスポットで特に起こりやすい』です。
というのも、バスキングスポットの温度が低いと体が十分に温まらずフトアゴヒゲトカゲは動こうとしません。
そして長時間の間、低温のバスキングスポットに居続けることになり低温火傷になってしまうというわけです。
脱走に注意
フトアゴヒゲトカゲはかなり素早いトカゲです。
そのため、一度脱走されると狭い隙間に入られる可能性が高く捕まえるのが難しくなります。
脱走されないように注意しながら掃除やエサやりといった日頃のお世話を行いましょう。
触れ合い方
フトアゴヒゲトカゲは個体毎に性格が違います。
- 人がいても全く動じない個体
- 人が目の前にいるとすぐに逃げる個体
逃げない個体は大丈夫ですがすぐに逃げてしまう個体はハンドリング(手で触ること)することが難しいです。
そういった個体の場合は無理にハンドリングするのは避けた方が良いでしょう。
ハンドリングの注意点として『長時間の接触』は控えましょう。
なぜなら『人慣れしている個体でも長時間触れているとストレスを感じてしまう』から。
そのため、ハンドリングの時間を決めて負担になり過ぎないように気を付けてください。
【まとめ】フトアゴヒゲトカゲの飼育方法を理解し自宅で飼おう
フトアゴヒゲトカゲはカラーも豊富で個体ごとに性格や顔つきも違います。
さらに見た目に愛嬌があり人慣れもしやすい初心者向けのトカゲです。
初心者が『最初に飼うトカゲとしてはこれ以上無いぐらい飼育しやすいトカゲ』なのでこの記事で興味を持った方はぜひ飼育してみてください!
最後にこの記事で紹介した飼育設備を表にまとめました。まだ持ってない方はこの機会に入手しておきましょう!
飼育設備 | 種類 |
飼育ケージ | グラステラリウム9045 |
水入れ | GEX ウォーターディッシュM |
バスキングライト | サングロータイトビーム 100w |
紫外線ライト | レプタイルUVB150 26W |
床材 | デザートブレンドクラシック |
シェルター | スドー ロックシェルター L2 |
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