この記事では解決できるお悩み
動物系専門学校を卒業したあとペットショップで3年働いてました。
今では10匹以上の爬虫類に囲まれながら過ごしてます。
「ヘルマンリクガメを飼いたいんだけどお何を揃えればいいのか分からん……」
「エサって何を与えればいいの?日頃のお世話は?初心者だけど飼育できる?」
今回はこんな悩みを持っている方向けに記事を書きました。
結論を先に言います。
初心者でも飼えるし必要な道具はこの記事で紹介するから問題なし!
さらに日々のお世話は10分ぐらいでOK!
ヘルマンリクガメはめちゃくちゃ初心者向けのリクガメなので初心者でも問題なく飼えます。
とはいえ「そんなこと言われても本当に自分が飼育できるか不安……。」って人もいますよね。
確かに動物を飼うとなる気持ちの整理は必要ですし相応の準備をしないといけません。
そこで、この記事では元ショップ店員である私がヘルマンリクガメの飼い方や必要な飼育用品を紹介します。
この記事をそのまま真似すれば初心者の方でもヘルマンリクガメを飼育できるのでぜひ参考にしてください。
ヘルマンリクガメの知識
ここではヘルマンリクガメの大きさや寿命といった基礎知識について紹介していきます。
以下の表にまとめてあるのでぜひ参考にしてくださいね。
概要 | 内容 | 備考 |
大きさ | 約20~30cm | 個体によりけり |
寿命 | 約30年 | 個体によりけり |
性格 | 基本おとなしめ | 個体によりけり |
エサ | 野菜・人工フード | 野菜メイン 人工フードはサブ |
価格 | 20,000円~30,000円前後 | 流通量によりけり |
購入場所 | ホームセンター、専門店 総合ペットショップ、即売会 |
一押しは即売会 |
ざっと表にしてみましたがこれでヘルマンリクガメのことは大体わかると思います。
ちなみにヘルマンリクガメは3種類存在していてそのうち2種類が流通してます。それがこちら。
ヘルマンリクガメの種類
- ニシヘルマンリクガメ
大きさ:約20cm前後
体色:全体的に黒っぽい
生息地:イタリア、フランスなど - ヒガシヘルマンリクガメ
大きさ:約30cm前後
体色:全体的に黄色っぽく、黒い部分が少ない
生息地:アルバニア、イタリア、ギリシャなど
飼育方法や飼育設備に違いはないので 「へぇ〜2種類いるんだ~」 ぐらいの認識でOK。頭の片隅にでも置いておいてください。
というのも『20cmとサイズが小型なので大きい飼育ケージが必要ない』から。
ただ、値段がヒガシヘルマンリクガメと比べて高めなですしあまり流通もしてないので基本はヒガシヘルマンリクガメになるかなと思います。
もし両方とも見かけたら予算や見た目に応じて自分の好みで決めましょう。
ヘルマンリクガメの飼育設備
ここで紹介する設備がないとヘルマンリクガメを飼育できないので参考にしてくださいね。
ヘルマンリクガメ飼育には以下6つが必要ですよ!
なぜ、この6つが必要なのか初心者の方にも分かりやすく解説します。
①飼育ケージ
まずはケージが必須。飼育ケージがないとヘルマンリクガメの飼育は始まらないので一番最初に選びましょう。
ケージ選びのポイントは以下の2つ。
選び方のポイント
- 幅90cm以上
- 脱走対策が万全
この2つさえ気にしておけばOK。
【ケージの幅90cm以上】
ケージのサイズは最低でも『幅90cm以上』がおすすめです。
なぜなら、ヘルマンリクガメは成長すると『30cmと大きくなる』から。
リクガメの中では小型といえど運動量が多いので小さいケージはかなり手狭です。
運動量不足は肥満・ストレスの原因になるので『幅90cm以上』の飼育ケージを選びましょう。
【脱走対策が必須】
次に『脱走対策が必須』です。
これはヘルマンリクガメに限らず爬虫類を飼うなら絶対に気をつけなければいけません。
鍵がついてなかったりフタが無いケージは脱走される可能性が高いので、脱走対策が万全の飼育ケージを選びましょう!
【おすすめの飼育ケージ】
この2つを考慮して選んだおすすめのケージが『グラステラリウム9045』です。
グラステラリウム9045はヘルマンリクガメを飼育するためのポイントを全てクリアしています。
- 幅90cm以上
➤幅90cm×高さ45cm×奥行45cm
- 脱走対策が万全
➤鍵付きの前面扉で脱走対策バッチリ
【グラステラリウムのレビュー】
満足しすぎて以下記事で『グラステラリウムをレビュー』しました。
サイズは違いますが参考になると思うのでぜひ参考にしてください。
➤【グラステラリウム6045をレビュー】爬虫類を飼うなら最強の飼育ケージ
②水入れ
ヘルマンリクガメも人間と同じように『水分不足を起こすと脱水症状』になります。
そのため、ケージ内に水入れを設置していつでも水分補給ができるようにしましょう。
水入れ選びのポイントは以下の2つ。
水入れ選びのポイント
- 移動されにくい『重さ』がある
- こぼれにくい『深さ』がある
ヘルマンリクガメは力が強いので『軽くて浅い水入れだと簡単にひっくり返される』んですよね。
水がこぼれるとケージがビチャビチャになって良いことはないので動かされにくく深さのある水入れを選びましょう。
【おすすめの水入れ】
私のおすすめは『GEX ウォーターディッシュL』です。
ウォーターディッシュは先ほど挙げた2つの条件をクリアしてるのでひっくり返されることはありません。
サイズも複数用意されているのでヘルマンリクガメのサイズに応じて準備しましょう。
③バスキングライト
ヘルマンリクガメがバスキングできるようにバスキングライトを設置しましょう。
バスキングとは?
日光浴、日向ぼっこ
ヘルマンリクガメは昼間に日光浴をして体を温めてから活動を始めます。
体温が上がらないと脱皮に影響が出たり食欲不振になるのでバスキングライトは必須です。
効率よくバスキングできるようにバスキングライトの下には『レンガ、石など熱吸収の良いものを設置』するのがおすすめです!
【バスキングライトの設置場所】
バスキングライトを設置する場所は『ケージの端』がおすすめです。
赤い丸部分がバスキングライト
なぜケージの端に設置するかというと『温度勾配を作れる』から。
温度勾配とは?
片方は温度が高い、もう片方は温度が低い状況のこと
イメージは『右半分は20度』『左半分は30度』といった感じ
温度勾配を作ればヘルマンリクガメが好きなときに好きな温度で過ごせるようになりますよ。
【おすすめのバスキングライト】
私がおすすめするバスキングライトはGEXの『サングロータイトビーム 100w』です。
サングロータイトビームはヘルマンリクガメが快適にバスキングするために必要な温度帯まで一気に気温を上げてくれます。
私も使っていますがヘルマンリクガメが気持ちよくバスキングしてくれてて買ってよかったなと思いました。
④紫外線ライト
続いて、バスキングライトと合わせて紫外線ライトも使いましょう。
なぜ必要かというと、ヘルマンリクガメは紫外線を浴びないと以下の2つを行えないから。
紫外線を必要な理由
- 骨や歯の形成
- 病気の予防
ヘルマンリクガメは紫外線を浴びないと体内でビタミンD3という栄養素を作れません。
この『ビタミンD3は不足するとクル病のような骨の病気に罹りやすくなる』んですよね。
クル病になるとまともに歩けなくなったりエサ食いに支障が出たりと良いことはありません。
【おすすめの紫外線ライト】
私がおすすめする紫外線ライトは『レプタイルUVB150 26W』ですね。
これは乾燥地帯に住む爬虫類向けに作られているので紫外線量が多くヘルマンリクガメにピッタリの紫外線ライトです。
⑤床材
ヘルマンリクガメを飼育するときは床材を敷いてあげましょう。
なぜ床材を敷くかというと『ケージの床がツルツルと滑って骨格の成長に支障がでる』から。
ツルツルと滑るケージで飼い続けると骨格がまっすぐと成長せず変な方向に曲がったりと悪影響が出ることがあるんですよね。
健康的にヘルマンリクガメ飼育するためにも床材を敷いてあげてください。
ちなみに床材を選ぶときは『砂系』がおすすめですよ。
ヘルマンリクガメは乾燥した地域に住んでいるのでそれに近い床材を使ってください。
【おすすめの床材】
私が個人的に好きな床材は『デザートブレンド クラシック』ですね。
なぜ好きかというと『見栄えが良い』から
クルミ殻の粒が砂っぽくてケージに敷くと砂漠感が出るんですよね。
適当にレイアウトしたんですが砂漠っぽい雰囲気が出てますよね。
さらに『フンや尿が砂にまとわりやすいので掃除が楽』なのもポイント。
私もかれこれ5年ぐらい使ってますが床材選びで迷ったらデザートブレンドクラシックにしておけば間違いなしですね。
また床材は使い続けると汚れるので『2~3ヶ月を目途に交換』しましょう。
【デザートブレンド クラシックのレビュー】
以下記事で『デザートブレンド クラシックをレビュー』しているので興味ある方はどうぞ。
➤【デザートブレンドクラシックをレビュー】乾燥系爬虫類の床材はこれがおすすめ
⑥シェルター
ヘルマンリクガメが休憩できる場所としてシェルターを設置してあげましょう。
なぜ必要かというと『シェルターがないと人の目に晒されてストレスを受けてしまう』から。
ストレスは体調不良の原因になるので忘れずに購入しておきましょう。
【おすすめのシェルター】
私がおすすめするシェルターは『スドー ロックシェルターSP XXL』です。
なぜこれを使っているのかというと
- 十分な大きさ
- レイアウトの雰囲気を崩さない
- 見た目が洞窟みたいでカッコいい
砂漠系のレイアウトにめちゃくちゃ似合うのでヘルマンリクガメを飼うならこれ一択と思っています。
ずっと愛用しているシェルターなのでシェルター選びで迷ったらおすすめですよ。
ヘルマンリクガメの飼育方法
ここからはヘルマンリクガメの具体的なお世話について紹介します。
以下の4つについて紹介するのでヘルマンリクガメの飼育を考えている方は参考にどうぞ。
エサの与え方と頻度
ヘルマンリクガメのエサは『野菜』なので野菜の与え方・頻度を紹介しますね。
ヘルマンリクガメの主食は野菜なので『野菜メイン』で与えていきます。
また、栄養補助として2~3日に1回『リクガメフード』を混ぜると良いですよ。
参考として私が与えているメニューがこちら。
使っている野菜はこちら。
- 豆苗
- 小松菜
- チンゲン菜
- ベビーリーフ
また注意点として『アクや刺激性の強い野菜は与えない方が無難』です。
- ほうれん草
- タマネギ
- ニンニク
- キャベツ
- ブロッコリー
ここで挙げた野菜を与えると体調不良を起こす可能性が高いので与えないように注意しましょう!
【リクガメのエサまとめ】
以下記事では『リクガメが食べるエサについて』紹介してます。
リクガメがどんなエサを食べるのか知りたい人はぜひ参考にしてください。
➤【乾燥系リクガメのエサまとめ】メリット・デメリットを紹介
普段のお世話
ここからは普段のお世話についてお話します。
普段のお世話として行うことは以下の3つ。
普段のお世話
- 掃除
- エサやり
- 生体の観察
この3つは必ず行ってください。
エサやりは先ほど解説したので掃除と生体の観察についてお話します。
掃除
掃除でやることは以下の2つです。
- 砂の交換
➤2ヶ月〜3ヶ月に1回ぐらい - エサ・フンの回収
➤1日に1回
掃除をサボるとヘルマンリクガメが体調を崩してしまうのでこまめに掃除してくださいね!
生体の観察
生体の観察とは『怪我や病気になっていないかを見極めるため』に行います。
ヘルマンリクガメは喋ることができません。そのため、人間と直接コミュニケーションを取る手段がないですよね。
コミュニケーションが取れないとなると以下の状況になった時に私たちは気付けません。
- 怪我をしていた
- 病気になっていた
人間だったら声でコミュニケーションが取れるのですぐに対処ができます。
しかし、ヘルマンリクガメの場合は声でコミュニケーションが取れないので私たちが気づくしかないんですよね。
病気や怪我にいち早く気づくためには日頃の観察が重要になるというわけです。
飼育の注意点
ヘルマンリクガメを飼育するなら以下の3つは注意しましょう。
多頭飼育は避ける
繁殖目的以外での多頭飼育は『基本的にデメリットしかないので避けた方が良い』です。
なぜなら『多頭飼いを続けると力関係が生まれ弱いほうがストレスを受けてしまう』から
ストレスを受け続けると食欲不振になったり動きが鈍くなったり体調を崩していきます。
もし、多頭飼育をする場合は十分な広さを持ったケージを用意し、何かトラブルが起きた時にすぐに避難出来るようにしてから行うようにしましょう。
低温火傷に注意
ヘルマンリクガメの飼育では『低温火傷に注意』しましょう。
低温火傷とは?
低温(例えば30度ぐらい)の熱源に長時間肌が触れることで起こる火傷のような症状
低温火傷は『バスキングスポットで特に起こりやすい』です。
というのも、バスキングスポットの温度が低いと体が十分に温まらずヘルマンリクガメは動こうとしません。
そして長時間の間、低温のバスキングスポットに居続けることになり低温火傷になってしまうというわけです。
脱走に注意
脱走には必ず注意しましょう!
動き自体は鈍いので例え脱走されたとしても捕まえやすいとは思います。
しかし、どこに隠れるかはわからないですしサイズが小さいと狭い隙間に入られやすいです。
最悪見つからないこともあり得るので脱走だけは注意しましょう!
触れ合い方
ヘルマンリクガメは個体毎に性格が違います。
- 人がいても全く動じない個体
- 人が目の前にいるとすぐに逃げる個体
逃げない個体は大丈夫ですがすぐに逃げる個体はハンドリング(手で触れる)が難しいです。
その場合は無理にハンドリングするのは避けた方が良いでしょう。
また、ハンドリングの注意点として『長時間の接触』は控えましょう。
なぜなら『人慣れしている個体でも長時間触れているとストレスを感じる』から。
そのため、ハンドリングする時間を決めて負担になり過ぎないようにしましょう。
【まとめ】ヘルマンリクガメの飼育方法を理解し自宅で飼おう
ヘルマンリクガメはそこまで大型化せず日本の環境でも飼育しやすい種類のリクガメです。
この記事を読んで少しでも興味を持った方は、ぜひ飼育にチャレンジしてみてくださいね。
最後にこの記事で紹介した飼育設備を表にまとめました。
以下の設備がないと飼育できないのでまだ持ってない方は忘れずに購入しておきましょう!
飼育設備 | 種類 |
飼育ケージ | グラステラリウム9045 |
水入れ | GEX ウォーターディッシュL |
バスキングライト | サングロータイトビーム 100w |
紫外線ライト | レプタイルUVB150 26W |
床材 | デザートブレンド クラシック |
シェルター | スドー ロックシェルターSP XXL |
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