この記事で解決できるお悩み
動物系専門学校を卒業したあとペットショップで3年働いてました。
今では10匹以上の爬虫類に囲まれながら過ごしてます。
ミズガメ飼育に衣装ケースって使っていいの? 使い心地ってどういう感じ?
こんな悩みを解決できる記事を書きました。
確かにミズガメ飼育に衣装ケースが使えるのか気になりますよね。
せっかく、カメを飼おうと思って衣装ケースを買ってきたのにそれが使えないとなると嫌だと思います。
となれば、衣装ケースでカメを飼っている人がいないか探そうとするわけなんですが意外と情報が少なく出てこないんですよね。
そこで、この記事では実際に衣装ケースを使ってカメを飼育している私が『衣装ケースの使い心地や注意点』を紹介します。
衣装ケースを使ってかれこれ5年くらいカメを飼育してるので参考になるのではないかと思います。
ミズガメ飼育に衣装ケースを使っていいのか気になる人はぜひ読んでいってください。
【結論】衣装ケースでミズガメ飼育をしても問題なし
というわけで、さっそく結論を言いますね。
ミズガメ飼育に衣装ケースを使っても全く問題無しですよ!
実際にカメを飼育している写真がこちら。
横幅50cmぐらいの衣装ケースでミズガメを飼っているんですが問題なく飼育できてます。
なぜ問題なく飼育できるかというと、衣装ケースはライトや浮き島といった『ミズガメ飼育の必須道具を加工無しで設置できる』から
ドリルとかドライバーを使って衣装ケースに穴を開けたりと特別な加工を施す必要はありません。
買ってきた状態でそのままミズガメ飼育に使えるので水槽と何ら変わらない状態で使うことができます。
当然ながら水漏れはありませんしフタさえ設置すればカメが脱走する心配もありません。想像以上にカメ飼育に適したケージでした。
とはいえ、これだけではまだ本当に飼育できるのか疑問に思う方もいると思います。
そこで、次からは『さらに具体的に衣装ケースの使い心地』を紹介します。 衣装ケースで飼おうか迷っている方はぜひ参考にしてくださいね。
【使い心地】実際に使って感じた衣装ケースの使用感
私が衣装ケースを実際に使ってみて感じた使い心地は以下の4つです。
それぞれ個別に紹介しますね。
①フタを置ける
衣装ケースは『カメの脱走対策としてフタを置ける』ところが良かったですね。
実際に載せている写真がこちら。
カメを飼育するとなるとやはり脱走対策をどうすればいいのか気になる人は多いと思います。
フタが置けないケージだと簡単に脱走されてしまうのでカメを飼うことはできませんが衣装ケースはそうじゃありません。
『衣装ケースの幅より少し大きめのフタさえ準備すれば脱走対策ができる』のでカメを安心して飼育することができましたね。
ちなみに私が写真の中で使っているフタがこちら。スドーの『スドー ハープネット 45』です。
網目状のフタなので上に『バスキングライトや重りを置けたり使い勝手が良いので愛用』してますね。
フタ選びで迷ったらこれにしておけば間違いなしと自信を持っていえるフタです。
②軽いので丸洗いしやすい
衣装ケースは『軽くて丸洗いしやすい』のも使い心地が良いと感じましたね。
というのも、カメって水を汚すペースが速いので水換えを週2回ぐらいのペースでやらないとダメなんですよね。
となれば、バケツやホースでせっせと水換えするんですが水を全部掬いきれずにエサの残りやフンが残ってしまうことが多いです。
こんな感じで水が減っているのでバケツで掬うのが難しくなるんですよね。
この状態で新しい水を入れるとせっかく綺麗にした水がまた汚れてしまい水換えした意味が無くなっちゃいます。
そんな時に衣装ケースなら『軽くて持ち運びしやすく丸洗い可能』すなわち、掬いきれなかった水を全部取り替えることができるので綺麗な状態でカメを飼育できるというわけです。
③ソケットを挟めるのでライトの設置がしやすい
衣装ケースは『ライト類を設置しやすい』のも良い点ですね。
実際にライトを設置してる写真がこちら。
特別な加工は何もしてません。爬虫類用に売られてるソケットを衣装ケースの縁にそのまま設置してます。
ドリルとかドライバーとかで加工せずに飼育道具を設置できる所がかなり使い勝手が良いなと感じますね。
④サイズ展開が多く部屋のスペースに合わせて設置できる
衣装ケースは『とにかくサイズ展開が多い』ので部屋のスペースに合わせて設置できる点が良いですね。
水槽だとサイズ展開が少なく融通が効かないので大きすぎたり小さすきたりと自由度が低いです。
その点、衣装ケースは『細かくサイズが設定されている』ので部屋の空きスペースに丁度良いサイズを見つけるのは簡単なんですよね。
カメを飼いたい方の中には限られたスペースの中で飼おうと考えている方もいると思うのでそんな方に衣装ケースはおすすめですよ。
【注意点】衣装ケースでカメを飼育して気になったこと
ここからは実際に衣装ケースでカメを飼育してみて「う〜ん、これは微妙だな……」と感じたことを紹介します。
衣装ケースを使うならこれらは避けては通れないのでぜひチェックしてください。
衣装ケースの注意点
以上、4つが微妙だと感じた点ですね。それぞれ個別に紹介します。
①視認性が悪い
衣装ケースは『視認性があまり良くない』のは残念な点ですね。
実際の写真がこちら。
少し曇ってる感じがしますよね。 比較対象として水槽も載せておきます。
衣装ケースと比べると視認性が違いますよね。
当たり前といったら当たり前なんですが衣装ケースは水槽と違い動物を飼うために作られたわけではありません。
衣服を収納するために作られた道具なので視認性は考慮されていないので視認性が気になる方は別のケージを使ったほうがいいのかなと思います。
②割れる可能性大
ガラス製の水槽と違って衣装ケースはプラスチック製なので『割れる可能性が高い』ところは微妙ですね。
プラスチックなので強い衝撃が加わると割れる可能性が高く、掃除中に割れるということもよくあります。
割れたときの写真がこちら。
結構ひどい割れ方をしてますよね。1年ぐらい使ってたので劣化が激しく割れちゃいました。
とはいえ、普通に飼育している分には割れたりしないので扱いに注意すればカメを飼うことは可能です。
ただ、不安な人や心配性の人はガラス製の水槽のほうが安心して飼育できると思うので水槽を使ったほうが良いと思います。
③上からの観賞しかできない
衣装ケースは『基本的に上からの観賞しかできない』のも微妙ですね。
というのも、衣装ケースって視認性が悪いので横から鑑賞しようにもカメが見づらいです。
見れないことは無いんですがやはり見づらさはあります。水槽と比較するとその差は歴然です。
横からでもしっかり観賞したい方は圧倒的に水槽がおすすめなので衣装ケースは使わないほうがいいなと思います。
④傷が付きやすく劣化しやすい
衣装ケースは『傷が付きやすく劣化しやすい』のも微妙ですね。
プラスチック製なのでカメの爪により傷跡が残ったり水によって劣化が早かったりと大体1年ぐらい使うと交換しないといけません。
もし劣化した状態で使い続けると不意に割れて水漏れして大変なことになってしまいます。
そのため『耐久性の高いケージをお探しの方は水槽が圧倒的におすすめ』ですね。
【余談】カメを衣装ケースで飼育するなら他に何が必要?
ここまで読み進めてきた方の中には
「衣装ケースでもカメを飼えるなら飼ってみようかな」
「衣装ケースでカメを飼うなら何を揃えればいいんだろ?」
こんな疑問を持つ方もいると思います。
そこで、ここからは衣装ケースでカメを飼うために必要になる飼育道具を紹介しますね。
それでは早速、紹介していきます。衣装ケースでカメを買うためには以下の7つが必要です。
①浮き島(陸地)
まずはカメが日光浴をするための浮き島。
カメは日光浴をしないと甲羅干しができず骨格の成長の妨げになるんですよね。
甲羅干しはカメにとって超重要なので日光浴ができるように必ず浮き島を設置しましょう。
【おすすめの浮島】
私がおすすめする浮島はGEXの『タートルバンク M』ですね。
この浮き島はマグネットタイプで設置が簡単。大きさもそこそこあるので重宝してますよ。
ちなみに大型のカメに使うのはおすすめしてません。
というのも、マグネットが『カメの重量に耐えられず取れてしまい沈んでしまう』から。
そのため、大きめのカメならレンガを陸地にしたほうが安定してていいかなと思います。
②ろ過フィルター
カメは『水をとにかく汚すのでろ過フィルターが必須』です。
ろ過フィルターを使わないと水が汚れた水槽でずっと過ごすことになりカメが体調不良になりやすくなってしまいます。
そのため、カメを飼育するときは必ずろ過フィルターを使ってください。
【おすすめのろ過フィルター】
私がおすすめするろ過フィルターは『投げ込み式フィルター』です。
これは『設置・掃除が簡単』で『ろ過能力もそこそこある』タイプのフィルターなので初心者にもおすすめしてます。
③水中ヒーター
次にヒーターを揃えましょう。
日本は寒暖差が激しく水温が変わりやすいのでカメが生活していくには少し大変です。
そこで『水温をカメが生活しやすいように維持するという目的でヒーターが必要』となります。
一応無くても飼育できるにはできるんですが、飼育難易度が上がっちゃうので初心者や不安な方は素直に使うのが無難ですね。
【おすすめの水中ヒーター】
私のおすすめするヒーターは『GEX スタンディ 160』です。
これはオートヒーターとも呼ばれ『決められた温度に自動設定してくれる優れもの』ですね。
値段も手頃なのでとりあえずヒーターがほしいという方はこれにしておけば間違いなしです。
④バスキングライト
バスキングライトは『カメが日光浴するために必ず必要』です。
これが無いと甲羅干しができなくなっちゃうのでカメ飼育では確実に設置してくださいね。
【おすすめのバスキングライト】
私がおすすめするバスキングライトは『GEX スワンプグロー 75w』です。
これはトカゲ用のバスキングライトと違って水滴が付いても割れることはないのでミズガメを飼育するならこれが一番おすすめですよ。
⑤紫外線ライト
カメは『紫外線を浴びないと骨格の成長に影響が出る』ので必ず設置しましょう。
紫外線ライトを設置しないと甲羅の成長の影響がでたりクル病という骨の病気になりやすくなったりと良いことはありません。
そのため、カメを健康的に飼い続けるためにも必ず紫外線ライトを使ってあげてくださいね。
【おすすめの紫外線ライト】
私がおすすめする紫外線ライトは『GEXレプタイルUVB 26W』です。
これはカメを十分に飼育できる紫外線量を照射してくれるのでおすすめですよ。
⑥ソケット
ソケットがないとバスキングライトと紫外線ライトを使うことはできないので必ず揃えてくださいね。
ちなみにソケットを買う時は一般的に売られている物では無く爬虫類専用に売られている物が耐久力的に優れているのでおすすめです。
【おすすめのソケット】
私が使っているソケットは『マルカンクリップソケット』です。
値段も手頃で使いやすいソケットなのでソケット選びでどれを選べばいいか迷ったらこれにしておけばOKですよ。
⑦フタ
フタは『脱走対策のために必ず必須』なので絶対使ってください。
もし脱走対策を怠るとカメがどこかに行ってしまって最悪見つからない可能性もありえます。
カメを安全に保護し続けるという意味でも脱走対策用のフタは必ず準備してくださいね。
【おすすめのフタ】
私が使っているのは『スドー ハープネット 45cm』です。
網目状なのでライトの光を通し、丈夫なのでライトドームを置いても全く問題ありません。
これ以上に性能の良いフタは探しても見つからなかったのでフタ選びで迷ったらこれにしておけば間違いなしですね。
【水槽との比較】カメを飼育するならどっちが良い?
ここまで読んできた方の中には
「結局のところ、水槽と衣装ケースどっちがおすすめなの?」
という疑問が湧いてくる人もいると思います。
そこで、元ショップ店長の私が独自の観点から『水槽と衣装ケースどっちがカメ飼育におすすめなのか比較』してみました。
以下に比較表を載せてあるのでぜひ参考にしてくださいね。
項目 | 水槽 | 衣装ケース |
値段 | 約3,000円~4,000円 ガラス製で物持ちが良い分、衣装ケースより若干高め |
約2,000~3,000円 水槽よりも安い代わりに耐久面に難あり |
視認性 | 透明度が高く視認性良し | 曇った感じなので視認性は悪い |
観賞面 | 上からでも横からでもOK | 上からの観賞しかできない (横からでも観賞できるが視認性が悪い) |
劣化のしやすさ | ガラス製なので劣化しにくい | プラスチックなので劣化しやすい |
サイズ展開の多さ | サイズは『30cm.45cm.60cm.90cm』 基本この4つのみ |
水槽以上に細かく設定されてるのでサイズが豊富 |
水換えのしやすさ | 重いので丸洗いしづらくやりずらい | 軽いので丸洗いしやすく水換えしやすい |
個人的な観点から比較したところこんな感じになりましたね。
【結論】
水槽
耐久性や視認性、使いやすさといった性能面に優れている
➤長く使いたい方におすすめ
衣装ケース
水槽よりも性能面は劣るがとにかくメンテナンスしやすい
➤管理面をとにかく楽にしたい方におすすめ
【まとめ】衣装ケースを使用しても問題なし……だが
まとめとして『カメ飼育に衣装ケースを使うのは全然問題なし』です。
ただ『使い心地が良いのか悪いのかは人によってかなり差が出る』かなとは感じますね。
私的には使い心地が良いので使ってますが視認性が悪かったり耐久性に難ありだったりとか気になる点も多いです。
そのため、これらが気になる方は素直に水槽を使ったほうがいいかなと思います。
最後に今回紹介した衣装ケースの使い心地、注意点をおさらいしておきましょう。
【衣装ケースの使い心地】
【衣装ケースの注意点】
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